Dif3Ds version 2.0 バージョンアップ

概要

Dif3Ds version 1.0 から2.0へバージョンアップをしました。2004年にversion1.0を発売して以来バージョンアップを行っておりませんでしたが、13年ぶりにバージョンアップをしました。64bit版のWindowsが普及し、扱える物理メモリが増えより規模の大きなモデルの解析を行うことが可能になりました。32bit版のWindowsは使用できる物理メモリが2GBといった制約があり、規模の大きな3次元の計算が困難でした。今回の改良で32bit版ソルバーと64ビット版ソルバーを用意致しました。

Dif3Dsの主な改良内容

SI単位系対応

従来単位系のみ使用可能でしたが、SI単位系に対応しました。

64ビット版ソルバー配布

64ビット版ソルバーを追加しました。D'sNAPインストール先のbinフォルダ内にあるDif3Ds.exeは32ビット版の実行ファイルです。64ビット版はこれらの実行ファイル名の後に「_64」が付加されています。64ビット版のソルバーを使用する場合には、32ビット版の実行ファイルを別のフォルダに移し、64ビット版実行ファイルの「_64」を消去しリネイムして下さい。

水理境界条件

水理境界条件は、ヘッド0.0の固定条件が自動で設定され任意の水理境界条件を与えることができませんでしたが、今回の改良で任意の水理境界条件を与えることができるようにしました。この改良により、水位低下、上昇のような水位変動条件を与えることができるようになりました。

力学モデル追加

扱える力学モデルは、線形弾性モデルと関口・太田モデルのみでしたが、今回の改良で修正カムクレイモデルを追加しました。大規模埋立のように1次元的な範囲が多く存在しますが、3次元的な効果も検討したいような場合に修正カムクレイモデルをご利用下さい。

inpファイル出力数減少

version1.0で出力されるinpファイル数は、ステージ数×計算結果アイテム数でしたが、version2.0はステージ数分のinpファイルが出力されるようになりました。パソコンの高性能化により計算結果は、ステージ数程度の分割でスムーズに扱うことができます。