メッシュの細分化機能

Dif version4.5以降にはメッシュの細分化機能がサポートされております。この機能がサポートされたDif以外のソルバーインターフェースもあり使用方法は共通です。基本データの中に「メッシュ細分回数」の項目があるインターフェースにこの機能がサポートされています。メッシュ細分化機能に関する説明を記します。

概要

デジタルソイルのメッシュデータ形式には次の特徴があります。

  • メッシュデータに物性番号を含みません。各要素の物性番号は工程データによって付与されます。
  • この工程データ入力の便宜から、メッシュデータには領域データを含みます。
  • 節点データは主に領域データを規定するためのものです。
  • 普通、この領域境界だけでは解析領域がFEM解析可能な三角形や四角形要素に分割されないので、これを補うための細分割線データを含みます。

すなわち、デジタルソイルのメッシュデータ形式は、工程データを効率よく入力するために工夫されたもので、節点データ、領域データ、および、細分割線データからなります。(節点データは細分割線を規定するためにも必要となります。)

メッシュ細分化の方法

以下に領域および節点データの例を示します。

領域図

上図では解析領域がFEM解析可能な三角形や四角形要素に分割されていませんから、細分割線を付加して解析可能なメッシュにする必要があります。この際、前バージョンまでは、以下に示すように解析を行う細かいメッシュをD'sNAPのメッシュジェネレータで全て作成する必要がありました。

密なメッシュ図

メッシュ細分割をプログラムが自動的に行うため、入力するメッシュデータは以下のような簡略なものでよくなりました。D'sNAPのメッシュジェネレータで以下のようなメッシュデータを作成します。ただし、作成するメッシュデータは従来と同じようにメッシュチェックにおいて解析可能なメッシュである必要があります。

粗いメッシュ図

上図のようなメッシュデータを作成した上で、基本データにおいて以下のように細分割回数を入力して下さい。以下の場合は16倍に細分割します。(細分割によって要素数、節点数が急激に増大しますからD'sNAPのメッシュジェネレータで作成するメッシュは簡略なものとして下さい。)

基本データ{変形解析条件2}画面

自動分割後のメッシュ例

以上の例の場合、計算は以下のようなメッシュで行われます。

自動細分化後のメッシュ図

計算時に3312(メッシュを構成するライン数オーバー)などのエラーが出た場合には、メッシュジェネレータで作成するメッシュの細分割線を削除するなどしてメッシュを簡略化し、再度実行して下さい。極めて簡略なメッシュデータからでも、16倍に細分割すれば極めて細密なメッシュとなります。