D'sNAP version 5.0

概要

2020年8月1日から D'sNAP version5.0 および、Dif for D'sNAP version10.0 の発売を開始致します。 D'sNAPは、従来の手続き型のプログラミングからオブジェクト指向型に移行したことにより、ほぼ新しくソースコードを書き下ろしています。 新しいD'sNAP関連のソフトは、.NET framework4.0以降の環境で動作します。 基本思想は従来のD'sNAPと同じく、操作方法もユーザーの負担がないように大きくは変えていませんが、解析がよりスムーズに行える機能を追加しております。 製品CDには安定版として従来のD'sNAP version4.0を含めます。従来の32bit版は、version4.0が最終となります。D'sNAPは複数のアプリにより動作していますので、一部のアプリのみ入れ替えて頂くことが可能です。 D'sNAPの販売時期がD'sNAP Post Processor version 5.0 β版の試供期限に迫って来ましたので、試供期限は2020年8月31日まででしたが、2020年12月31日まで延長し7月更新を最終版と致します。

D'sNAP入力画面例

D'sNAP入力画面例を示します。メッシュジェネレーターは、細分割線入力に関する補助機能を追加しました。 工程詳細データ作成は、複数入力時の入力補助機能を追加しました。

[D'sNAP入力画面例]

D'sNAP入力画面例

Dif version10.0の主な改良内容

Dif version10.0の主な改良内容を以下に示します。

  • メッシュ規模の拡張(20000節点まで解析可能 64bitソルバーのみ)
  • FLIPDISに採用されている力学モデル(間隙水圧比の指数関数モデルV2)を追加
  • 要素ごとの過剰間隙水圧の付加と物性番号変更機能
  • せん断強度低減法に要素ごとの強度を設定(地盤強度や地盤改良強度のバラつきを考慮した解析が可能)

剛塑性法に基づく安定計算ソルバー試供版の配布

円弧すべり計算などの剛塑性法に基づく市販の安定計算ソフトは多くあることから、弊社ではソフトの販売はしておりませんでした。 社内利用のソフトのバージョンがversion5.0になり、FEMの結果を取り込むなど便利な機能がサポートされています。 特に浸透流解析と連携する際には、輪っかのような自由水面が生じると安定計算に用いる水位は便宜的に設定しなければなりませんが、 間隙水圧を直接取り込めることから非常に便利にご利用頂けます。通常粘性土は全応力強度を用いた解析を行いますが、 有効応力解析の有効応力と間隙水圧を取り込むと有効応力強度を用いた有効応力解析を容易に行えます。 FEMの結果を用いると計算にかなりの時間を要していましたが、近年のパソコンであれば、計算に要する時間はそれほど気にならなくなってきております。 安定計算ソルバーについては、今後販売する可能性はありますが、当面は試供版として配布させて頂きます。 こちらで解析を行った際にデータを引き渡すことがありますが、その際引き渡したデータをご利用頂ければと考えております。

入力データは、D'sNAP上で作成することができます。 計算結果の表示は、Dif version4.0にサポートされていたアプリを新規に開発したものとなります。 必要最小限の表示しかサポートしていませんので、必要に応じて機能を追加する予定です。 以下は、安定計算結果表示アプリの例です。浸透流解析の間隙水圧を取り込んだ計算例を表示しています。

[安定計算結果表示アプリ]

安定計算結果表示アプリ